清拭の方法

Category : 介護の基礎知識

気持ちよく清拭を進めるための準備

病気のために自分で体を動かすことができなくなってしまった人に対し、入浴の代わりに行うのが清拭(せいしき)です。

清拭は部分入浴として利用することができ、体の汚れをとるだけでなくマッサージや気分をリフレッシュする効果もあります。

寝たきりになってしまった高齢者は、運動量が低下していることから血行の状態が悪く、体の同じ部分が常に圧迫されることにより褥瘡も起こってしまいます。

清拭を行うことで皮膚に適度な刺激を与えて血行を促進し、体を清潔にして動かすことにより褥瘡予防をしていくことができます。

介助をするときに気をつけたいのが、清拭を行いながら介護を受ける人の肌の健康状態もチェックしていくようにするということです。

特に褥瘡は本人でも出来ていることに気づかないことが多く、早期に発見をすることにより適切な対応をとって悪化を防ぐことができるからです。

清拭を行うときには裸になりますので、周囲の視線に注意をしてプライバシーを守るようにし、気持ちよく作業ができるようにしましょう。

始めて清拭を受ける高齢者などはどうしても抵抗感があるので、最初に悪い印象を持たれてしまうとそれ以降なかなか素直に清拭に応じてくれなくなったりします。

清拭の手順と気をつけたい点

清拭は、温かいお湯と清潔なタオルを用います。
寒さを感じないようにあらかじめ室内を23度前後にしておき、居室内ならばカーテンを閉めるなどして抵抗感なく洋服を脱げるようにします。

介助を始める前にまずは「これから体を拭きますね」といったように声をかけて安心をしてもらうようにし、必ず本人の了解をとってから進めます。

洗面器に55度くらいのお湯を入れて絞るか、もしくは水で濡らして軽く絞ったタオルを細く丸めて電子レンジで温めたおしぼりを使用します。

清拭をするときのタオルの持ち方は、まず開いたタオルの中央に手をおいて三つ折りに包み込むようにし、上側を手前に折込みます。

折りたたんだ端を手のひら側に入り込ませるようにすると、十分な厚みがあり外れにくい便利な状態になります。

拭く順番は上から下に向かってで、きれいな場所から汚れが大きい場所へ移動するというふうにすると、拭かれる方も「さっき汚いところを拭いたタオルで拭かれた」といった不快感を感じることがありません。

具体的には顔、手・腕、胸部、腹部、お尻、足、陰部という順番です。
コツは顔のようにデリケートなところは優しく行い、背中や足など汚れがちなところは適度に力を入れてこすってあげるようにするという事です。

人によって優しい方がいい人と強い刺激がいい人とがいますので、勝手な思い込みで作業をするのではなく、こまめに相手に具合を聞きながら進めます。