Posted in 介護の基礎知識

高齢者はなぜ座りたがるのか

公園のベンチで座る高齢者たち

高齢になっても元気に散歩を日課にしている人も数多く見られます。
天気の良い昼間など、近所の公園に出かけてみるとベンチに腰掛けている高齢者たちの姿を多く見かけることができます。

家の中に閉じこもりっきりになっている高齢者と比べて元気に外に出られているのですから大変よい事ではありますが、周りから見ると「どうして高齢者はいつもベンチなどに座っているんだろう?」という疑問がわいてきます。

公園のベンチに限らず、高齢者というのは出先のあらゆるところに座りたがるものです。
電車やバスに乗っても出来る限り座ろうとするものですし、座れない場合には壁や柱に寄りかかって一休みをしていたりします。

この理由はもちろん体力が低下してしまっている事にあります。
若い時期には気が付きにくいものですが、筋力が大きく落ちた高齢世代にとっては、ちょっとした移動でもかなり体力を消耗してしまいます。

まずは若い世代に人はそうした高齢者の体力の低下を知ってもらい、できるだけ高齢者の方には席を譲るようにしてもらいたいものです。

介護を行うときには気分転換によく一緒に出かけたりしますが、あらかじめ散歩コースは下見をしておき、疲れたときに休める場所をチェックしておくとよいでしょう。

疲れたときだけでなく、急に血圧や呼吸器の調子が悪くなってしまった場合には安全に休憩できる場所が必要となるため、少なくとも移動するコース内の休憩場は複数確保しておくようにしましょう。

いつまでも座っている高齢者は認知症の疑いがあります

ちょっとの休憩ならよいのですが、高齢者の中には日がな一日ずっと座り続けているという人も見られます。
よほど気分が良いのかな、と思ってしまうところですが実際には時間や空間の認知機能が落ち込んでしまったため、自分ではそれと気付かずずっと座り続けてしまっていることがあります。

高齢者施設においても、時々ロビーなどの椅子に何時間も座り続けてしまっている人を見かけることがあります。

座っている高齢者があまりにも動きが鈍いときや長時間に及んでしまっているときには積極的に声がけし、家族や施設の方に連絡をとった方がよいかもしれません。

また現在介護に関する研究で、高齢者の長時間の座り込みが健康に悪影響を与えてしまうことがわかっています。
これは家の中にいるときの動作で、一日のうち数時間を同じテレビの前で過ごしていたりするケースがよく見られます。

ずっと座っているのは安静でよい事のようですが、実際には循環機器や呼吸器を衰えさせ、肥満やメタボリックシンドロームの原因になってしまいます。

移動せずにずっと同じ景色ばかりを見ていると精神的にも悪い影響があることがわかっていますので、一日のうち座る時間は意識的に短くしておきたいところです。