介護と地域コミュニティ

Category : 医療と介護について

国の方針では今後、介護は施設から在宅へという取り組みに移行が予定されています。
しかし、高齢化が進み高齢者のみの世帯が増える中、介護の担い手がいない、もしくは介護者も高齢者という状況では在宅での介護は無理な話です。
そこで重要となってくるのが、地域によるサポートです。
老人ホーム等の介護事業者では、こうした地域コミュニティづくりに積極的に動き出しているところがあります。
たとえば、地域密着サービスを目指した多機能型の施設がその一つです。
自宅から昼間通って食事や入浴、リハビリなどのサービスを受けるデイサービスセンターに、認知症のご高齢者が生活するグループホーム、さらに訪問介護センターなどが設けられ、その中に地域コミュニティスペースも用意されています。
地域コミュニティースペースには地域の高齢者を中心に、世代を問わず多くの人が憩い、サークル活動やイベントなども実施されるのです。
一方、近年注目が集まっているのが高齢者向けの施設と保育所とが併設された施設です。
間にコミュニティースペースを設けて、高齢者とお子様たち、その保護者などが触れ合いをもつ世代間交流の場が提供されます。
高齢者にとっては幼い子供たちの笑顔や触れ合いは、大きな刺激になるとともに、生きるエネルギーや勇気を与えてくれるものになるでしょう。
また、高齢者を在宅で介護する際のサポートや、高齢者世帯における事故や孤独死等を防止するためには、身近なご近所世帯の存在も重要になります。
とある町内会では民生委員を中心に、リストを作成しました。
これには高齢者1人世帯、高齢者のみ世帯、昼間のみ高齢者世帯などが一目瞭然になっています。
昼間のみ高齢者世帯とは、昼間は家族が仕事に行っていて高齢者のみが留守番をしている世帯のことをいいます。
この世帯をサポートすべく、若い世帯を取り込んだ班分けをし、災害時など何かあった際には安否確認を行ったりと、ご近所で助け合うという仕組みです。
さらに、それぞれの家庭では冷蔵庫に配布されたボードを張り、そこにかかりつけ医の連絡先や、遠く離れて住んでいる子供や親族の連絡先を記入しておきます。
毎日顔を見るのに雨戸が閉まっているなどの異常を感知し、万が一1人で倒れているのを近所の人が発見した場合には、かかりつけ医への連絡や救急車の手配とともに親族への連絡を取る仕組みです。
なぜ冷蔵庫かといえば、どの家にでもある物で、かつ、どの家でもキッチンに行けば張り紙があると緊急時に直ぐに分かるためです。