Posted in 介護の基礎知識

被介護者の食事について

被介護者の栄養補給に関して説明

高齢者になり体力が衰えてくると、ものを噛んだり飲み込んだりする力が少なくなってしまいます。
特に歯が抜けて自分でものを噛み砕くことができなくなると、急速にものを食べるための力が衰えてしまうので、毎日の食事では食べやすい「介護食」を用いていかなければならないでしょう。

そこで注意をしてもらいたいのが、自力でものを食べるということは、単に体に必要な栄養を摂取するということだけでなく、毎日の楽しみになることであるという点です。
「食べることが趣味」という若い人もいることと思いますが、ものを食べるというのは食べ物の見た目や飾り付け、匂い、味、食感を楽しむことでもあります。

なので介護においては「食べられればどんな形でもよい」とするのではなく、できるだけ楽しんで食事ができるように工夫をしていかなければいけません。

もう一つ介護食で大切なのが、高齢者になると不足しがちな栄養分が出てくるということです。
ただでさえ高齢になると胃腸の力が弱くなることから、食が細くなり1回あたりの食事で食べられる量が減ってしまいます。
そのため毎日の食事においては必要な栄養分をできるだけ少ない量から摂取できるように、栄養素のバランスを考えて提供しなければいけません。

実際に高齢者が栄養失調状態になって病院を受診することは非常に多く、ちょっとした病気に対しての免疫力がなくなってしまうということも起こり得るのです。

介護食の作り方のコツ

介護食にもいくつかの段階があり、本人の体調や好みにより、どのように提供していくかを使い分けていきます。
軽度のうちは食品を柔らかめに作るという普段の食生活の延長のような食事でもよいでしょう。
しかし、重度に体調が悪化してしまうとゼリーやゼラチンなどを使った飲み込みやすい食事を作っていかなければなりません。

高齢者ののみこむ力については「嚥下食ピラミッド」という表が作られており、レベル1~5の段階でどこに当てはまるかによりメニューが決定されるようになっています。

このレベルにより食品の加工方法や主に使っていく食材も決まってくるので、家族など身近な人に介護食を作る時にはこのピラミッドの表を近くに掲示して、食事の内容を決めていくと便利です。

高齢者向けの食事を作る仕事としては管理栄養士が代表的なのですが、国家資格である管理栄養士は取得までかなりの時間がかかってしまいます。
そこでより手軽に介護食のみを学べる資格が、公益社団法人全国調理職業訓練協会が主催する「介護食士」です。

こちらは全国の職業訓練施設で受講をすることができ、取得費用も7~9万円程度と比較的安く、素早く必要な知識を得ることができます。