Posted in 介護業界の気になるニュース

介護業界の離職率について

介護業界は離職率が高い

2015年9月に安倍首相が発表した「新三本の矢政策」の中の一つに「介護離職ゼロ」ということが盛り込まれていたことを覚えているでしょうか。

そのための政策として特別養護老人ホームやサービス付き高齢者向け施設の増設を行うことが決定されました。

「介護離職ゼロ」というのは家族の介護をするために会社を辞めなくてはならない人をゼロにするということで行われたものなのですが、実際には思うように進んでいないというのが実情です。
なぜ思うように政策が進まなかったかということについては、介護の施設を増設をしてもそこで働く人員の離職率が高止まりしているため、結局は施設で需要に見合うほどの人を収容することができないということが関係しています。

介護の職場で勤務している人にも介護離職のリスクはありますので、結局のところ十分に介護業界の待遇を整備しなければ結局は絵に描いた餅になってしまいます。

介護業界における離職率は他の業界と比べて高い傾向です。
平成28年度の調査では介護業界全体の離職率は16.7%となっており、5~6人に1人は離職をしているということがわかっています。

全体の数値としてはそれほど高くないように思えますが、新規に就職をした人のうち1年以内に辞める人は約半数という結果がありました。

早期に離職をする人が多い一方で、長く勤務をしている人が多いというのもこの業界の特徴です。
キャリアパス自体は複数ありますので、業界そのものが肌に合うかどうかというところが問題になってくるのではないでしょうか。

介護業界の離職の原因とは

介護業界からやめようと考える人が挙げる理由としては、まず「職場の人間関係」があります。

医療関連の業界でも同じことが起こっていますが、介護の仕事では慢性的な人手不足になっているところが多く、そうした場所ではどうしても人間関係がギスギスしてしまいがちです。
思うようにシフトに入ることができずに先輩や同僚から仕事を押し付けられてしまったり、仕事の方針などから仲違いをしてしまうと、その職場に居づらくなってしまいます。

また、介護の仕事においては認知症など難しい精神状態に置かれている人が入所をすることも多く、そこで起こる暴言や暴力、セクハラなどに耐えきれずに辞めるという人も多くいるのが実態です。

本来であればそうした職場の問題は経営管理者が予防措置をとる責任があるのですが、根本的に人員が不足している場所ではそれもままならない、ということになってしまいます。

一方で、介護の職場問題が社会的にピックアップされることにより、改善を目指す職場も見られるようになってきました。
全体の給与額の低さもキャリアアップにより挽回もできるようになっているので、今後は離職率も低くなっていくのではないかと予想されます。